
子育て中の親御さんからよくいただくご質問のひとつに「頭の歪み(斜頭症)と発達に関係はありますか?」というものがあります。
結論からお伝えすると、頭の歪みそのものが発達の遅れや発達障害の直接的な原因であるという医学的な根拠は、現時点ではありません。
※池上総合病院頭の形外来でも直接的な関係はないと以下のように示しています。
「頭位性斜頭の赤ちゃんの発達は2歳くらいまでは運動発達、言語発達が遅れることはあるが徐々に追いついて来るという報告があり、病気ではない頭の歪み、つまり頭位性斜頭・短頭は発達には影響しないというのが一般的な考え方です。」
とご説明されています。
しかし2歳くらいまでは運動発達、言語発達が遅れることはあるともご説明されています
参考サイト:池上総合病院・頭の形外来
頭の歪み(斜頭症)と発達遅延、発達障害の関係をアメリカなど世界中でも研究は進められてはいますが、因果関係ははっきりしていません
しかし、実際に臨床の現場でも興味深い変化を目にすることがあります。
当院に来られたお子さんの中には、頭の歪みを整えていく過程で、
✓寝返りができるようになった
✓お座りができるようになった
✓ハイハイができるようになった
✓言葉を発するようになった
といった発達のステップをスムーズに取り戻していくケースが少なくありません。
また、発達障害の疑いがあるお子さんでも、日常生活の中で動きや表情、行動に変化が見られることがあります。
✓食事中に落ち着いて食べるようになった
✓癇癪を起こしにくくなった
✓コミュニケーションがとれるようになってきた
✓お友達と遊べるようになってきた
これは直接的に「頭の歪み(斜頭症)=発達障害の原因」と結びつけることはできませんが、頭の形が整うことで、脳が機能しやすい状態になったこと、脳から身体への神経伝達がスムーズにできるよいうになったことなど良い影響が出ているのかもしれません。
大切なのは、「頭の歪み=発達そのもの」ではないということです。
ただし、頭の歪みを整えてあげることが、お子さんにとって動きやすさや生活のしやすさにつながり、結果として発達のサポートになる可能性は十分にあります。
もし「発達の遅れが気になる」「頭の歪みが心配」「発達障害グレーゾーン」という場合は、一人で抱え込まずにご相談ください。
〒983-0868
宮城県仙台市宮城野区鉄砲町中5-9アスコット鉄砲町1F