起立性調節障害は、自律神経の働きが乱れることで血圧や脈拍の調整がうまくいかず、立ちくらみ・倦怠感・朝起きられないなどの症状が出る病気です。
しかし、「薬を飲んでも症状が改善しない」という声も少なくありません。
その理由を整理すると、以下のような要因が考えられます。
起立性調節障害の原因は自律神経のアンバランスであり、自律神経そのものを直接的に整える薬は現時点で存在していません。
そのため、処方される薬は 「血圧を上げる」「脈拍を安定させる」など対症療法的なもの が中心です。
薬は治療の一部でしかなく、基本は 非薬物療法(生活習慣の改善) です。
具体的には以下の取り組みが有効とされています。
✓十分な水分補給
✓軽度の有酸素運動
✓規則正しい生活リズム
✓ストレスコントロール
薬物療法と並行して、こうした習慣改善を続けることで効果が現れやすくなります。
薬の種類や体質によっては 3~5週間以上かかる 場合もあります。
「効かない」と思って中断してしまうと、本来得られるはずの効果が現れないこともあります。
個人差が大きいため、処方された薬が体に合わなかったり、成分が弱すぎて効果が感じられないことがあります。
逆に強すぎる薬を長期服用すると、かえって不調を招くこともあります。
「副腎疲労」という概念があります。
これは医学的に正式な病名ではありませんが、慢性的なストレスで副腎からのホルモン分泌が乱れ、倦怠感・立ちくらみ・気分の落ち込みなどが起こる状態を指します。
起立性調節障害の症状と似ているため、併発していると薬の効果が十分に現れないことがあります。
※起立性調節障害の診断を受けて医療機関から血圧を上げるために塩分摂取をすすめられることがありますが、副腎疲労を起こしている起立性調節障害の方の場合、塩分摂取は逆に症状を悪化させますのでご注意ください。
生活改善や薬物療法を続けても改善しない場合は、起立性調節障害以外の病気 や、発達特性・心理的要因などが重なった「OD複合型」である可能性も考えられます。
起立性調節障害は「薬だけで完治する病気」ではなく、生活習慣の見直しと薬物療法の併用が不可欠 です。
また、症状の背景には副腎疲労や他の病気が隠れている場合もあるため、自己判断せず、医療機関と相談しながら根気強く治療を進めていくことが大切です。
※当院は医療機関ではございません。薬の使用についての判断は必ず医師の指示に従ってください。